人は急ぎ過ぎているのかも知れない。
ナマケモノを知っているだろうか?
ちょっとそこの奥さん、そっちではない。動きがゆっくりとした動物のナマケモノの話である。
(出典:mag.anicom-sompo.co.jp)
見よ、この愛くるしい顔。
「癒し」の言葉はこの顔のためにあるのかもしれない。彼らの動きは非常にゆっくりとした動きだ。
なぜゆっくりとした動きなの?
簡単。
ナマケモノの餌は木の葉である。季節を問わず安易に食料にありつけるため、高速で動く必要がそもそもない。目の前に常に食べ物がある。木の上で生活する彼らは、地面を蹴って生きる草食動物とは違う進化を遂げた。
栄養価の少ない葉っぱである。
草食動物はそれ故に大量の葉っぱを食べなければいけないのだが、ナマケモノはゆっくりとした動きを獲得したため、エネルギー消費も少ない。よって食事量も抑えられる。
ただ、大型のワシなどの捕食者に見つかっても急いで逃げることができない。彼らはゆっくりとした動きしかできないのだから。夜行性の彼らは敵に見つからないように昼間は動かずにじっと隠れている。見つかると逃げることは不可能。
人間はどうだろうか?
人間がナマケモノのように時間をゆっくりと過ごせたら、この世界は大きく変わっていただろう。しかし現実的には無理である。
無理である。
ワンフレーズの話も長けりゃ歩くのも遅い。待ち合わせ時間を指定しても5m進むのに10分かかるかもしれない。
待ってはいられない。
二人が会うまで何日かかる?
無理である。
人間社会にナマケモノの時間は無理。
しかし、許容できる範囲まで動きを遅くすることは可能。もともとの速度で動く身体を、意図的に時間を遅くすると、どうなるのだろう?
圧がかかる。
この圧がダイエットに効果を発揮する。スロートレーニングは有名です。圧をうまく利用したダイエット方法、今回はジョギングバージョンであり、その名は「スロージョギング」と呼ばれる。
ゆっく~りゆっく~り、ゆっくりな人生もいいじゃない☆彡
スロージョギングの効果
「スロージョギング」と聞いて勘の悪い人でも察しがつくはず。
名前の通り、「ゆっくりとした動きでジョギングをする」というダイエット方法になる。
だがちょっと待って欲しい。
意味がわからない。
ジョギングをゆっくりとした動きで行う…?
それはもはや「歩行」ではないのか?
そうなると、正しいやり方でなければ効果的なダイエットを得ることは難しいはず。いったい、どのような動きをするのだろう?
まずはその効果を見ていこう。
まず最初に、動物には動きに対して適切な速度がある。これは進化の過程で得たもの。要するに、生きていくために必要な「食べる」・「逃げる」・「捕まえる」が可能な速度というわけ。
つまり、この速度を変化させると「圧」がかかることになる。人は通常の速度を遅くすると、どうなるのだろう?
消費エネルギーが大きくなる。
腕を最初は普通にあげる。次に30秒くらいかけてゆっくりと上げてみよう。大きな負荷を感じるはず。
消費エネルギーが大きくなるのだ。
逆に動きの遅いナマケモノが人間並みの速度で突然動いたら、消費エネルギーが大きすぎて数秒で力尽きてしまうだろう。
運動をすると心拍数が上がり一時的に血圧が上昇する。身体が落ち着くと筋肉に酸素や栄養を運ぶため血管が拡張し、血液の血管に対する圧力が下がっていく。その効果のエネルギー消費は、ウォーキングに比べて2倍も燃焼される。
お分かりだろうか?
スロージョギングは「歩く」ではない。ウォーキングではない。ただ単にウォーキングをするよりも2倍の痩せ効果を獲得することができる。
つまりこういうこと。
スロージョギングダイエット方法は、歩くのと同じようなペースで走る。
やり方と時間は?
スロージョギングのやり方は非常にシンプル。
- 1分間ジョギング
- 急ぎ足で30秒歩く
急足で歩くがポイントであり、まさにジョギングのスローバージョンである。
1・2を繰り返し行い、時間は1日15分となる。
ダイエットを効果的に行うには、やり方のポイントを抑えることが重要になる。姿勢はやや前傾姿勢気味にし、背筋を伸ばし、地面を押すようなイメージで行うと良い。
運動をする時間がない人は、2駅前に降りて15分をスロージョギングに使うと効率的。
まとめ ゆっくりと走る
スロージョギングは、始めてから劇的な変化をもたらすダイエット方法ではない。
今日始めて次の日には「わー!私痩せた!ウヒョー!」とはならない。長期的に継続するダイエットになる。わずか15分で良いため、続けやすいのが最大のメリット。
「も~し~も~し、き~こ~え~る~?」