ココナッツはヤシ科の果実だ。無人島に木が生えていると大抵はヤシの木とココナッツを思い描くのではないだろうか?
ココナッツには痩せる成分が含まれているためダイエットに効果があると言われている。その一方でココナッツは危険だともいう。
いったいどういうことなのだろうか?ダイエットをするうえで知っておくべきココナッツの作用とは?
ココナッツのダイエット効果とは
ココナッツは非常に厚い繊維に覆われている。硬い殻の中に大きな種子があるのだが、手で開けようとしてもまず無理だ。開けられるとしたらスーパーサイヤ人ぐらいだろう。
注目すべきはココナッツに含まれる豊富な食物繊維である。ココナッツの殻を見るからにして食物繊維の塊をイメージさせる。
この他にも、「酵母菌・乳酸菌・酢酵菌」などが豊富だ。ココナッツは美肌や腸内環境の改善・便秘の解消などに期待ができる食べ物になる。しかしココナッツの実は手軽に食べられるようなものではない。実自体の入手が難しく殻を剥く手間もめんどくさい。
ダイエットはただでさえめんどくさいことをしているのだ。
そのうえでおこなうめんどくさいことは続かない。めんどくさいことをはじめてめんどくさいことを足していき残されたのはめんどくさいことだけになる。もはやめんどくさくて意味が分からない。
ココナッツオイルの痩せる効果・効能とは
そこで強い味方になるのが「ココナッツを使用したオイル」である。ココナッツオイルは、飽和脂肪酸が豊富に含まれているのが特徴だ。
飽和脂肪酸は「中鎖脂肪酸」と「長鎖脂肪酸」に分けることができるのだが、必要に応じて脂肪は分解されてエネルギーになる。そして余ったものは体内に蓄積される。
この余ったものは厄介だ。コレステロール値が上昇したり動脈硬化を引き起こす恐れがある。そのため長鎖脂肪酸には注意が必要になる。
気になるココナッツオイルは「中鎖脂肪酸」に分類される。
中鎖脂肪酸は吸収が非常に早い。そして脂肪はエネルギーへ効率よく分解されていくため、体内に蓄積されにくい特徴がある。ダイエットに嬉しい効果をもたらす。また、肥満や心臓疾患などのを引き起こす原因とされるトランス脂肪酸も含まない。
ココナッツオイルダイエット方法のやり方
ダイエット方法も簡単だ。
普段料理などで使っている油をココナッツ油に変えることでダイエットに役立てることができる。ココナッツの成分が痩せる環境に作用する。
ココナッツオイルは危険?注意点とは「副作用」
ここからは特にダイエット以外の部分で注意をしていきたいココナッツオイルの知識になる。
ココナッツオイルがダイエットに効果がある話をしたのだが、実は真逆な意見もあるのだ。例えばアレルギー反応である。
ココナッツはアレルギーに反応しやすく、ココナッツ油に身体が拒否反応を示したら全身に痒みなどの症状を発症させる恐れがある。身体に合わないと判断した場合にはすぐに使用を中止することが重要だ。
ケトン体を発生させる
ケトン臭は酸っぱい嫌な臭いがする。極端なダイエットで失敗したときに発生しやすいのだが、ココナッツオイルに含まれる中鎖脂肪がケトン体に変化。そこからエネルギーを生み出す。
ケトン体は酸性だ。
ケトン体が血中に増え過ぎると身体が一時的に酸性に傾いてしまう。本来の身体は弱アルカリ性になるのだが、一時的に酸性になることで「吐き気・嘔吐・めまい ・眠気・体臭、口臭がきつくなる」などの病状が出る可能性がある。
健康体ならこれらの症状は時間と共に解消されていく。
しかし糖尿病患者や何かしらの疾患を持っている人の場合には病状が悪化をして意識障害や死亡に至るケースも考えられる。異常を感じたらすぐに医師の診断を受けると安心だ。
代謝をよくするはずのココナッツオイルを過剰に摂取、あるいは身体に合わない場合には危険なこともある。また基本的には脂肪になりにくいのだが、実はカロリーが高い。
100g・900Kcalほどあるため過剰に摂取すると太る危険がある。ココナッツに限らずにどの食材にも言えることなのだが、食べ過ぎ・飲みすぎは身を滅ぼす。
そもそもココナッツオイルに痩せる根拠なし?
ココナッツオイルに痩せる効果があると発表したのはある実験によるものだ。コーネル大学医学部の栄養医学准教授 Marie-Pierre St-Onge氏は、ココナッツオイルの摂取による代謝速度の研究をしていた。
その結果、ココナッツオイルは一般的な植物油に比べて新陳代謝を増加させる効果がある。痩せるのに効果的であると結論づけた。ココナッツオイルはダイエットの効果がある。
しかし問題はこの実験に使われたココナッツオイルが一般的なココナッツオイルではないことだ。中鎖脂肪酸油(MCT)を100%充填した特殊なココナッツオイルだったのだ。
一般的に普及をしている中鎖脂肪酸油(MCT)が約13〜15%程度のココナッツオイルではなかった。この研究はいったい何をしたかったのか?何を調べたかったのか?
これを証明するために研究実験をしていたのだ。つまり、市販で購入できるような一般的なココナッツオイルには痩せる効果が期待できない可能性があるということ。
油よりも油?
ココナッツオイルは油だ。「USA TODAY」はココナッツオイルは100%ただの油にすぎないと語っている。飽和脂肪の含有量を調べたデータがあるのだが、 飽和脂肪が多く含まれるその他の油とココナッツオイルで含有量にどれ位の違いがあるのかを比較した。
- バター …63%
- 牛肉(ヘッド) …50%
- 豚肉(ラード) …39%
- ココナッツオイル …82%
勘弁してほしい。
なんということだ。ココナッツオイルは油よりも油である。ベトベトである。この油でスキーがしたくなるほどだ。ココナッツオイルでスキージャンプに挑めば金メダル間違いなしだ。
ココナッツオイルの油は「飽和脂肪」が豊富に含まれているため身体に悪影響を与える恐れがあるという結果だった。
中鎖脂肪酸油なのだが過剰に摂取することでコレステロールを下げるどころか心血管疾患の原因となりかねない。悪玉 LDLコレステロールを増加させている真犯人だった。
まとめ ココナッツオイルダイエットは慎重にやる
ココナッツオイルダイエットをしている声の中で聞いたことはないだろうか?
もちろんココナッツオイルダイエットで痩せる人もいる。痩せない人はココナッツオイルの成分が身体に合っていない可能性が高い。
加えて、そもそもココナッツオイルには痩せやすい成分と太りやすく病気になりやすい成分が他の食材よりも強く出る。摂取量に左右されやすい。
アレルギー反応が出た場合には、試しに化学合成農薬や化学肥料に頼っていない、有機肥料により土壌の持つ力を活かしながら栽培をしているオーガニックのココナッツオイルを使用してみるとよいかもしれない。
どちらにしてもプラスとマイナスの意見が極端に離れ過ぎているダイエット方法になるため、自分の身体の様子を見ながら慎重におこなっていく必要がありそうだ。