日本文化には素晴らしい精神論が存在する。
「もったいない精神」だ。
この世にある物事・食材について、可能な限り無駄をなくすように考える思考だ。
もったいない精神は地球環境にも優しいのだが、無駄がなくなるということは自分にとってもよい効果を生み出す。
例えば鉛筆だ。
鉛筆が半分くらいまでくると捨てる人もいるのだが「もったいない!」。「「それ、ほとんど芯じゃん!鉛筆じゃなくて芯じゃん!」というほど、芯だけになっても使い続けるほうが後々、数倍もの鉛筆代で差がつくことになる。
ベジブロスとは
ベジブロスという言葉を知っているだろうか?名前をパッと見ると「ベジータのプロレス」を略したような言葉にも見えなくもないのだが意味は全く違う。スーパーサイヤ人の世界ではない。
ベジブロスは野菜の皮・種・ヘタなど今まで捨てていた部分を使用し、作り煮込んだダシのことを指す。
捨てていたものを使う。まさに「もったいない精神」である。日本人の文化に非常に合致している料理の作り方だ。
普段、料理で捨てている部分は多くないだろうか?キャベツの芯まで捨てていないだろうか?キャベツに青虫がついていたらその虫は捨ててもかまわない。むしろ虫は捨てて欲しい。虫の隠し味はいらない。
しかしいくらもったいない精神で野菜などの無駄をなくすといっても、そこまでする必要はあるのだろうか?野菜の皮は基本的に硬い。食感が悪くなったら本末転倒である。ご飯は美味しく頂きたいのだ。
実は、これまで捨てていた部分にこそ豊富な栄養が詰め込まれているからだ。では、普段、捨てていた野菜の切れ端になぜ栄養が多く含まれているのだろうか?
フィトケミカル
フィトケミカルという成分があるのだが、ポリフェノールやイソフラボンと同じものになる。
植物はどこにいるのだろう?
外だ。外は外敵や外気温などの外部から身を守る必要がある。ましてやその場から動くことができない植物だ。生きるために・子孫を残すために何か秘策を考えなければいけない。植物は考えた。
植物はこの瞬間、少しだけ賢くなった。0.5くらいはレベルが上がったかもしれない。植物はフィトケミカルというアイテムを手に入れることで栄養素を作り出すことに成功する。
フィトケミカルは野菜が紫外線や虫から身を守るために細胞内で作り出す成分になる。もちろんフィトケミカルの効果よりも上をいく虫や紫外線量の攻撃を受けると野菜は負けてしまう。しかしある程度の防御はできるのだ。
植物の生命を守る1つの大切な物質「フィトケミカル」を摂取することで、人は代謝アップに働く抗酸化作用を手にすることができる。
それだけではない。
免疫力のアップ・ガン予防など病気・老化の抑制・活性酸素の増加などを防いでくれるのだ。
フィトケミカルが多く含まれている部分
- 種
- ヘタ
- 根
ベジブロスの痩せる効果
- 基礎代謝の向上
- 抗酸化作用
- 免疫力の向上
- 美肌効果
- ガン予防
- 老化防止
- 活性酸素の増加防止
など
植物を見るだけで心が和む人も多い。植物は動物にいろんな資源をくれているのだ。では、どのようにして摂取をしたらよいのかということが問題なのだが、作り方は非常に簡単である。
ベジブロスの作り方レシピ
- 野菜の皮・種・ヘタなどを100~200g用意する
- 1リットルの水の中にいれる
- 30分〜40分程度、中火で煮込む
- 作ったダシを容器に入れる
ダシは冷凍保存が可能だ。サラダにかけるもよし。料理の隠し味に使うもよし。保存していつでも使えるようにしておくとよい。
まとめ 野菜の無駄をなくすダイエット
野菜・果物・豆類・芋類・海藻・お茶など、植物性食品の色素や香り、アクなどの成分から摂れるフィトケミカルにはダイエット、美容、健康のトリプル効果がある。
食材の使える部分はできるだけ使うという日本文化に適している食べ方だ。いつも捨てているその部分、もったいないことをしているかもしれない。