富士フイルムより、新しいコンセプトの「X-S10」が発表されました。正面から一瞬「パッ!」と見ると、X-T4に似ている外観をしていますが、よく見ると…。
違う!
後ろから見ると、X-T30に見えます。そして上から見ると…。
なんじゃこりゃー!!
これまでの富士フイルム機種にある独特のクラシック感がさほど感じられず、どちらかと言えば、ソニースタイルに近くなったように思えます。このスタイルは富士フイルムユーザーを賛否で分けそうなデザインをしていますね。
このデザインにした理由は、おそらく富士フイルムカメラの複雑に見える軍艦スタイルから遠ざかっていた人を、富士フイルムユーザーに取り入れたい思惑があるのではないでしょうか?
自分も最初はその口でした。
果たして使いこなせるのか?
でも、実際に使ってみると、軍艦ダイヤルは非常に使いやすいんですよね。デジタルよりアナログのほうがカメラの仕組みも理解しやすいです。
X-S10登場パラ!かっこいいパラ!
「X-S10」と「 X-T30」のサイズ比較
左が新しく登場した「X-S10」。右が人気爆発中の「X-T30」。X-T30は本当に名機で、はじめてのミラーレス一眼におすすめしたいカメラです。軍艦ダイヤルが付いているので、ISOやシャッタースピードなどの仕組みが分かりやすいのでカメラの仕組みが自然と身に付きます。
ところがどっこい!
「X-S10」の登場ですよ。いいですね~。いいですよ~。富士フイルムの抜け目ないイケメンデザインをキープしながら、他社のユーザーにも見事にアプローチできるスタイル。
見よ、この正面図!
グリップが前にせり出していますね。向かって右下にあるフォーカス切り替えスイッチは、X-T30には存在するものの、X-S10では省略されています。このクラスでオートフォーカスからマニュアルに変更する人はあまりいないのではないでしょうか?
動画撮影ではマニュアルフォーカスを多様しますが、スチールはどうしてもオートフォーカスでピントが合わない場合に使う人が多いようなイメージがあります。そう考えると、フォーカスの切り替えは割り当てボタンや電子式で良いかもしれませんね。
でも、あったほうがカッコいいので、富士フイルムのカメラらしさを維持する意味でも、上位機種には付いていて欲しいです。
続いて後ろからガン見!
後ろから見ると、X-T30とX-S10は似てますね。「Q」ボタンがありませんが、全体的にはそこまで変更がなく、上位機種にはある十字キーもありません。
X-T30では「Q」ボタンがこの位置にあることで誤作動を起こすユーザーが頻発しました。そのため、2回ほどアップデートされた過去があります。現在は誤作動を減らし改善されています。
問題のあるボタンの配置は改善したってところでしょう。富士フイルムユーザーですら誤作動を起こしてしまうのですから、他社から流れてくるユーザーを考えたら賢明な判断なのかもしれません。
X-T30はチルト式、X-S10はバリアングルモニター式になります。動画を撮りたいユーチューバーにも最適なカメラですね。写真を撮りたい場合はチルト式のほうが便利だったかもしれません。
X-T4を所有していますが、自撮りをしない身としては、バリアングルよりチルトの方が使いやすいですね。これは動画撮影時も同じです。ストラップがモニターと干渉して物凄く邪魔になってしまうんですよね。バリアングルの方が使いやすい思い出がありましたが、う~ん?
上から直視!
おぉー!いいじゃない!
富士フイルムが新しいステージに進んだ感じが物凄く良いですね。このグリップですよ。X-H1っぽい深いグリップを採用してくれました。握りやすいでしょうね。X-T30ではグリップが浅すぎて、大きなレンズをつけた場合にはホールド感の無さから心もとない感じになってしまっていたんですよね。ニコン「P1000」を使用して、グリップの大切さは身をしみて感じています。
そして、「Q」ボタンが背面から上部に移動していますね。この場所なら誤作動は起きません。「ISO」ボタンもありますね。シャッタースピードダイヤルの刻印がありませんが、他社のカメラでは「P」・「A」モードを使う人が多いからなのかもしれません。ひょっとしたら上部無印のダイヤルに割り当て可能?
カスタムダイヤル「C1~C4」は素晴らしい。2個は他メーカーでもよくありますが、4個設定できるのは便利でありがたいです。
どちらかと言えば、X-T30の方が高級感がありますね。ただ持ちやすいのはX-S10でしょう。多少の重たいレンズでも、深いグリップのおかげでX-T30よりも軽く感じると思います。
X-T30、X-S10、X-T4のサイズ比較
Fujiroomより、サイズ比較画像がアップされています。
X-T30よりも少し大きく、X-T4よりも一回り小さくなっていますね。手ぶれ補正6.0段分が搭載されてこれですよ?すごくないですか?
晴れの日でも暗い場所にレンズを向けて撮影すると、シャッタースピードが落ちて写真がブレることもあるので、手ぶれ補正はとても助かります。脇を絞めて撮影したらある程度はブレを防げますが、やっぱりあったほうが良い手ぶれ補正。安心感が違います。
X-S10 VS X-T4
X-S10とX-T30のスペックの違い
機種 | X-S10 | X-T30 |
発売日 | 202011月19日発売予定 | 2019年 3月20日 |
センサーサイズ | APS-C | APS-C |
センサー形式 | X-Trans CMOS IV 裏面照射型 | X-Trans CMOS IV 裏面照射型 |
有効画素数 | 2610万画素 | 2610万画素 |
最大記録画素 | 6240×4160 | 6240×4160 |
手振れ補正 | 5軸6段 電子補正(動画のみ) ブーストモード(動画のみ) | なし |
「X-S10」
- メディア:SD/SDHC/SDXC、UHS-I
- ISO感度:ISO160-12800(拡張ISO80-51200)
- シャッター:フォーカルプレーンシャッター
- 動画:DCI 4K/29.97p、200Mbps/100Mbps、最大30分まで。フルHD 59.94p、200Mbps/100Mbps/50Mbps 30分まで。
- ハイスピード動画:フルHD240p/200p 200Mbps 3分まで。120p/100p 200Mbps 6分まで。
- モニタ:3インチ、3:2 104万ドット、タッチパネル。
- EVF:0.39インチ、236万ドット有機EL、アイポイント17.5mm、倍率0.62倍、アイセンサー。
- 端子:USB Type-C(USB3.2 Gen1x1)、マイクロHDMI(TypeD)、3.5mmステレオミニコ
- クター(マイクとリモート用)、ホットシュー。
- 大きさ:126.0mm x 85.1mm x 65.4mm
- 重さ:465グラム(バッテリーSDカード含む)、415グラム(ボディのみ)
- ブリーチバイパス搭載。クラシックネガ搭載。
- -7EV
- フラッシュ内臓
手ぶれ補正はX-T4とは全く別のものになります。新開発されたものです。また、-7EVってすごいですね。暗い場所でもオートフォーカスを合わせることが可能になります。
X-T30のボディーの重量は333gです。手ぶれ補正がついて、わずか82gしか増えていません。富士フイルムが面白くなってきましたね。
フレームレートが29.97pで良いユーチューバーはこれで十分ではないでしょうか?ただ、プロは動画性能を考えると現状ではX-T4がベストです。60Pいけるので。
価格は12万円です。
これは売れる!!