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「XC35mmF2」と「XC15-45mmF3.5-5.6」の比較!

カメラ

富士フイルムは、ミラーレスカメラXシリーズ用の交換レンズ「フジノンレンズ XC35mmF2」を2月27日に発売。希望小売価格は税別で2万7,000円なので、実売は2万円前半~半ばくらい?

富士フイルムの単焦点はXFシリーズだけだったので、初の単焦点レンズ「XC」になります。有り難いですね。XCはXFよりも少しレベルを落としたシリーズ。

その分、お手頃な価格で手にすることができます。

ただ、富士フイルムは安いからといって手を抜きません。

画質に妥協をしないのが富士フイルム。

画質に力を入れているぶん、外観や防滴・防塵機能などを除くことで安く仕上げています。

ところで、フジノンレンズ XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZというレンズがあります。このレンズを所有していますが、XC35mmF2レンズと性能を比較してみます。「買い」のレンズになるのでしょうか?


カメラのレンズはたくさんあるパラ。ありすぎてワケワカメパラ。

フジノン XC35mmF2レンズのスペック性能


(出典:dc.watch.impress.co.jp)

XCシリーズで初の単焦点レンズとして生まれたXC35mmF2。

焦点距離35mm、開放F値がF2に仕上がっています。35mm判換算時の焦点距離に直すと53mm相当になります。広大な風景や集合写真では不利ですが、物撮りや数人のポートレートには最適なミリ数ですね。あまり広角が広いと余計なものまで写りこんでしまうので使い勝手が悪くなる場合もあります。

レンズ構成は6群9枚(非球面レンズ2枚)。絞り羽根の枚数は9枚の円形絞りを採用。最短撮影距離は35cmで最大撮影倍率は0.14倍、最小絞りはF16。フィルターサイズは43mm。大切なポイントである重さですが、質量は130gになります。軽い!

XF35mmF2 R WRの存在

実は、同じ焦点距離とF値のXマウントレンズに「フジノンレンズ XF35mmF2 R WR」がラインアップされています。いわゆる兄貴分といったレンズ。

このレンズには外装に金属パーツが用いられているため高級感があります。見た目もレトロでクラシックでかっこいい…。クラシックな富士フイルムカメラには絶妙に合う!

防塵・防滴・-10度の耐低温構造になっているXF35mmF2。ボディー側も同じように対応していれば、ちょっと過酷な使い方をしても安心できます。

新しく登場した弟分のXC35mmF2では、素材にプラスティックを使用しました。防塵・防滴にも対応していません。急な雨や強風で埃が飛び交う場所での使用には注意が必要です。カメラを使い終わったらブロアーで埃を弾き飛ばして保管しましょう。

重量は、XF35mmF2が170g、XC35mmF2は130g。軽くなりました。価格面では2倍ほどXFのほうが高くなっています。

XC35mmF2 VS XF35mmF2 R WRの比較動画

XC15-45mmF3.5-5.6とXC35mmF2はどっちが買い?

XC15-45mmF3.5-5.6レンズを結構気に入って使用しています。

まずはスペックを比べてみましょう。

XC35mmF2のスペック

  • 焦点距離:35mm(35mm判換算53mm相当)
  • レンズ構成:6群9枚(非球面レンズ2枚)
  • 絞り:F2-F16
  • 絞り羽根:9枚(円形絞り)
  • 最短撮影距離:35cm
  • 最大撮影倍率:0.14倍
  • フィルターサイズ:43mm
  • 外形寸法:58.4×46.5mm
  • 質量:130g

XF35mmF2 R WRのスペック

  • 焦点距離:35mm(35mm判換算53mm相当)
  • レンズ構成:6群9枚(非球面レンズ2枚)
  • 絞り:F2-F16
  • 絞り羽根:9枚(円形絞り)
  • 最短撮影距離:35cm
  • 最大撮影倍率:0.135倍
  • フィルターサイズ:43mm
  • 外形寸法:60×45.9mm
  • 質量:170g

XC15-45mmF3.5-5.6のスペック

  • 焦点距離:15~45 mm
  • レンズ構成:9群10枚
  • 絞り:F3.5-5.6
  • 絞り羽根:7 枚
  • 最短撮影距離:0.13 m
  • 最大撮影倍率:0.24 倍
  • フィルターサイズ:52 mm
  • 外形寸法:62.6×44.2 mm
  • 質量:135g
  • 手ブレ補正機構 〇

スペックを見るとXC15-45mmF3.5-5.6レンズはかなり奮闘していると思いませんか?レンズ選びは何を撮るかで変わります。そのため、一つの参考程度になるのでご了承ください。

焦点距離

35mm固定と15~45 mmの電動ズーム機能付きの違いです。15~45 mmなので、35mmの画角にすることもできます。

ただ、F値の関係から15~45 mmレンズは35mmにすると暗くなります。

15mmは超広角で風景・景色を撮影するのに適しており、45㎜まで望遠できるため、余計なものが写りこんで邪魔だなぁと思ったときには画角を狭くして臨機応変に対応できる場面が多々あります。

自由度が高いので非常に便利です。

XC35mmF2は35mm固定なので、とにかく動くべし!余計な物が写りこんでいる場合には、それがフレームアウトするまで前進しなければいけません。

絞り

F2-F16とF3.5-5.6になるので、晴天では差はないと思いますが、室内や曇りの日、雨の日では差が大きくなるでしょう。

これはXC35mmF2が有利。

個人的に晴れの日に撮影することが多いので、F3.5-5.6でも問題はないのですが、一度山に入ったときに薄暗い場所で撮影しました。

すると途端にシャッター速度が遅くなりISOを上げないと写真がブレてしまうことがありました。ISO800までオートだったので、ISO3200までオートで上げて対処。

薄暗い森の中や室内などの使用用途を考えると明るいレンズのほうがやはり有利ですね。

子供がいる家庭では室内撮りも多くなると思うのでXC35mmF2がベストになるでしょう。

また、一眼ならではのボケ味を楽しむにもF値が小さいほうがよくボケます。単焦点の強みがXC35mmF2にはあります。

絞り羽根

絞り羽根:9枚(円形絞り)と絞り羽根:7 枚。

一眼でどんな写真が撮りたいですか?主役を際立てて、背景をボカす写真を撮ってみたい人が多いと思います。

XC35mmF2は、絞り羽根9枚(円形絞り)です。羽根の枚数が多ければ多いほど、絞っても常に円形を保つのでボケが汚くなりません。綺麗な丸ボケを作れるのは羽根の多いXC35mmF2です。加えてF値もF2なので、とろけるような綺麗にぼかした背景が作れるでしょう。

なお、円形絞りが採用されているレンズですが、円形絞りだと光条は綺麗に出来にくいようです。光条は絞り羽根が重なる角の部分にできるため。(ちなみに、長時間カメラを太陽に向けるのはNG。センサーが焼ける危険があります。)

マクロ撮影に強いのは?

最短撮影距離:0.35m
最大撮影倍率:0.14倍

最短撮影距離:0.13 m
最大撮影倍率:0.24 倍

食べ物や花を撮影したい場合には、接写で撮ることが多いと思います。マクロに強いのはどっちのレンズでしょう?

XC35mmF2は被写体に近づける最短距離が35cmになります。

一方のXC15-45mmは13cm(レンズの先から被写体までの距離は5㎝くらい?)。後者のほうが近づいて撮影できますね。

では最大撮影倍率をみてみると?

マクロレンズと呼ばれる専用のレンズがありますが、これは最大撮影倍率が0.5倍~1倍程のレンズを指すことが多いです。

XC35mmF2は0.14倍、XC15-45mmは0.24 倍。この「倍率」というのはどれほど大きく被写体を写せるのかというもの。

昆虫の目玉を画面いっぱいに描けたり、花の雌しべ雄しべを画面いっぱいに描けたりする倍率の目安です。数字が低いほうが距離が離れます。

つまり、被写体に近づけて迫力満点の写真が撮れるのはXC15-45mmレンズになります。

まとめ

一長一短を持つのがレンズ。一長一短があるからこそ、レンズのバリエーションが豊富になってしまうカメラの世界。

どうでしたか?

XC35mmF2のレンズはそこそこ近づけて不必要な部分をカットでき、明るくて室内や暗い場所での撮影に適している。加えて綺麗で美しい丸ボケが作れる。= 「ポートレートに最適なレンズ」。XC15-45mmのレンズは、広大な風景や切り取りながら物撮り・ポートレートができ、接写撮影にも強く、「幅広い使い方ができる」。

どっちが買いなのかと言われたら、電動ズームに少し癖がありますが、XC15-45mmをおすすめします。でも、人物をきれいに撮影するのが目的ならXC35mmF2が良いでしょう。

軽くて安くて小さいので、単焦点を一本持っていても損はないと思います。持ち運びにも苦になりません。

XC15-45mmを使っていて富士フイルムの画質に惚れてしまったので…、XC35mmF2レンズもほしい…。富士フイルムが釣り竿持ちながら撒き餌さレンズを泳がせて笑ってる…。

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