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盗まれた自転車を取り返したら違法になる理由

雑学と豆知識

汗水流してようやく買えたマイ自転車。

明日から「健康もかねて通学・通勤がんばろう!」と生き込んだものの、次の日に自転車が消えている!駅に置いていた自転車が買い物から戻ってきたら消えている!

嘘だー!!

自転車が盗まれた経験を持つ人は多いです。

自分もその一人。本当に最悪でした。

その盗まれた自転車を発見したときにどうしますか?


盗まれた自転車を見つけて取り返したら罪になるパラ?自分の自転車パラ?どういうことパラ?

盗まれた自転車を取り返すときの罠

盗まれた自転車を見つけた場合に、勝手に持ち帰ると違法になってしまいます。

実は過去に5台の自転車を盗まれたことがあります。盗まれた1台は戻ってきましたが、これは自転車に500円で防犯登録を申請していたため。

警察の方から「盗まれた自転車が放置してある」と電話がかかってきました。運よく自転車が手元に戻ってきましたが、自転車は本当によく盗まれるもの・盗む人がいることにガッカリした経験を持ちます。

そんな盗まれることが多い自転車ですが、偶然にも目の前に盗まれた自分の自転車を発見した場合にどのような行動をとりますか?

その自転車には鍵がついていませんでした。自分のものだと確信がある場合には、そのまま乗って帰る人が多いのではないでしょうか?

しかし、これは間違い!違法!

自転車を見つけた場合にはどのようにしたら良いのでしょうか?それは、110番で通報をして警察に来てもらうことです。

違法になる理由

自分の自転車なのになんで!

なぜ自分の自転車にもかかわらず違法になってしまうのでしょうか?

その理由は、盗まれた自転車が投棄されているので、それは遺失物取扱所が遺失物として管理をします。一定期間に所有者が出ない場合には、捨てられたり競売にかけることができます。その競売で購入した人はその自転車の正規所有者になるのです。

つまり、窃盗犯に盗まれた元の自転車の所有者は、この時点で自転車の所有者であることが消滅します。

要するに、正規に競売にかけられたものを購入した所有者がいるにも関わらず、窃盗犯が管理していると思い続けた結果、警察に連絡をしないで持ち帰ると、元の所有者が窃盗犯として「窃盗罪」という罪に問われてしまいます。

ある日、窃盗犯が自分の自転車に乗っていることを目撃!

その場で取り返そうとして、取り返し、そのまま乗って帰ると…、これも取り返した側が窃盗犯になってしまいます。自転車を見つけた場合は、警察に通報しなければいけません。

  • 盗まれたら所有者は窃盗犯に移る
  • 自分のものだけど無断で持ち帰ると犯罪
  • 警察の仲介が必ず必要

「自転車の所有権は自分にあるが、一時的に他の誰かに占有されている(事実上、支配下に置かれている)状態。他人が占有しているものは他人の財物とみなされるため、勝手に持ち帰れば窃盗罪になる(刑法242条)」

なぜ警察を通す必要があるのか?

盗まれたものをすぐに取り返したい気持ちはわかります。しかし、管理者が正当な人でも違法な人でも窃盗罪が成立してしまいます。では、なぜこのような仕組みがあるのでしょうか?

その理由は、「他人が管理しているものを勝手に持ち帰るのは窃盗罪にあたる」というものが前提にあるからです。社会秩序を維持するために必要な手順がそこにはあります。

自分で正しく「自分の自転車」だと思っていても、数時間後、数日後によく見ると自分のではなかったということもありえます。窃盗犯と同じことをしてしまっていることになります。日本には法律があるので、法律の手続きを踏まなければいけません。

なるほど、納得やー!

自力救済

自分で実力を行使して権利回復する行為は「自力救済」と呼ばれます。原則的に認められていません。場合によっては刑事事件になり、誤認被害者や窃盗犯に損害賠償を求められる可能性もあります。

私力による権利の実現を認めてしまうと、権力・財力・腕力といった「力」のある者が正義になってしまいます。暴力的な社会になりかねません。それは社会秩序が混乱する恐れにつながります。

自力救済を行ってしまったら、民事上の不法行為責任を負うか、窃盗罪などの刑事責任を負う可能性もあるのです。盗まれた自転車を発見したら面倒でも警察に連絡をするようにしましょう

盗んだ犯人を捕まえるには?

大切な自転車を盗んだ犯人は捕まえられるのでしょうか?

難しい…

犯人を罪に問うには、盗んだことを証明できる防犯カメラの映像か、転売行為の証拠などが必要になります。証拠がなければ、現行犯逮捕をしても言い逃れができてしまいます。

例えば、「自分の自転車だと思ってた。よく見ると違った めんごめんご てへぺろ」みたいな感じです。

まとめ 盗まれた自転車を見つけたら警察に通報する

自分で犯人を捕まえるのは危険も伴うため、とにかく自転車を取り戻すことを第一に考えて警察に通報しましょう。人間社会はめんどくさいのです。

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