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石油とは?【キッズにもわかりやすく説明】

雑学と豆知識

寒い~…、そうだ、灯油を買いに行こう!

もうすぐでガス欠だ…。そうだ、ガソリンを入れに行こう!

そこで使われるのが「石油」です。

電気が普及する前には、石油がなければ自動車も走ることが難しいでした。

身も凍るような寒い季節には「オラ…凍えるだぁ…囲炉裏の火だけじゃ寒すぎるだぁ…ばぁさんや耐えるんだど…」と寒さに震えながら耐え抜いたその生活も、すきま風を完全に遮ることができる頑丈な家、そして囲炉裏からストーブに変わり安全で快適な生活ができるようになりました。

っで、石油ってそもそもなに?


ぬぉー!ストーブ最高パラ♪暖かいパラ♪ぬくもりパラー!ぬぉ?石油パラ?・・・石油ってなにパラ?

石油ってなに?

近代になり石油が使われたイメージがありますが、実は紀元前から使われています。例えば、「ランプの燃料」、「土器の接着剤」、「ミイラの保護剤」、時代が進むと「タイヤ」、「プラスチック」などにも使用されています。

理科の実験で代表的なアイテムのアルコールランプを思い出しますね。

それ以外にも、洗濯や掃除に使う洗剤や化学繊維を使った服製品など多岐にわたります。

こうしてみると、普段何気なく暮らしている現代社会の生活には、数多くの石油製品の中にいることがわかります。

石油はどこにあるの?

では、石油はどこにあるのでしょうか?

石油がある場所は、昔、海や湖の底だった場所です。

海の中にはプランクトンがたくさん漂っています。このプランクトンを魚達が食べているのですが、プランクトンも生き物。いつかは死にます。

死んだプランクトンは海底へ。海底の底には砂などがありますが、そこに住んでいるのはバクテリアなどの細菌。

バクテリアは死骸を食べて生きています。死骸が海底に残ったままだと水質が悪化し、生き物が住めない空間に変わります。

そのためバクテリアの活動は非常に重要で、海を綺麗に保つために大切なバクテリアなのです。

ところが、バクテリアはどこにでも住めるというわけではありません。バクテリアが住みにくい環境の場所で死骸が蓄積されることもあります。

バクテリアに分解されず、その死骸の上に砂がかかり埋もれます。「砂→死骸→砂」のようにサンドイッチ状に積み重なり、そして地球の中心にはマグマがありますが、その熱で死骸付近の地層を温めます。

すると、死骸のあった層が「ケロジェン」と呼ばれる物質に変化。それから長い年月が経つことで、石油に変化すると考えられています。

  1. プランクトンが死ぬ
  2. バクテリアがおらず堆積
  3. 上から砂に覆われる
  4. プランクトンの死骸がケロジェンに変化
  5. ケロジェンから長い年月により石油へ

ちなみに、石油になった状態でさらに下から熱が加わると「天然ガス」ができます。

また、海だけではなく地上の植物などが枯れて土に埋もれた状態でも石油は作られます。もちろんとてつもなく長い年月がかかります。

石油が取れるのは中東が多いのはなぜ?

石油王といえば、アラブのターバンをイメージしてしまいますが、実際に石油が多く採れる国は「サウジアラビア」や「アラブ首長国連邦」などの中東です。

その理由は、大昔に中東の辺りに大きくて浅い海があったからです。この海は「テチス海」と呼ばれていました。この海は温暖でプランクトンがよく育ち、陸に囲まれているため海流が循環しにくい環境でした。

そのため、死骸が外海に流出されにくく、石油ができやすい状態だったのです。

その後、大陸が動き現在の地球の地図の形へ。テチス海は陸地に変わり、大量の石油が掘られています。

石油はなくなるの?

昔から「石油はあと30年でなくなる!」と言われていましたが、一向になくなる気配がありません。

その理由は、人工衛星や地震計などの技術が進歩したことで、石油が新しく見つかっているためです。また、見つける技術だけではなく掘る技術も向上。シェール層の油を含んだ固い石も掘ることができるようになりました。

一説では、後100年は石油が持つとも言われています。

シェール層の技術により、現在ではアメリカが世界最大の石油国になっています。

  • 1位 アメリカ
  • 2位 サウジアラビア
  • 3位 ロシア

※2018年調べ

ちなみに、アメリカから石油が採れたことで世界の石油売買バランスが変化。石油に頼っていたサウジアラビアが危機感を覚え、石油以外のビジネスに手を出し始めています。

また、シェール層を掘ることで、そこにあるはずの地層がなくなるわけです。アメリカではこれまでにない地震が頻発するようになり、石油が原因だとする現地人と関係ないとするアメリカ政府で度々問題になっているようです。

これまでにも小さな地震は世界のあちらこちらでありましたが、最近になり世界のあちこちで巨大地震が頻発するようになりました。ひょっとすると…?

まとめ

プランクトンの死骸が、最大数億年ほどの月日をかけて石油に生まれ変わるのです。「石油は限りある資源」だといわれていますが、石油の正体を知っているとその理由も理解でき、大切に使わないといけないことがわかりますね。


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