雑学と豆知識

「匹」と「頭」の使い分けと面白いルーツ【数え方】

2019年1月17日

「枚」・「個」・「本」・「台」・「人」。

動物を数える時にちゃんと正しい言葉で数えていますか?

パンダは?

ゾウは?

ウマは?

ウサギは?

ネコは?

パンダは1頭、ゾウは1頭、ウマは1頭、ネコは1匹と数えませんか?

匹・頭、同じ哺乳類の動物なのに、なぜそれぞれ数え方が違い、その差が生まれるのでしょうか?一見すると、匹は小さい動物に使い、頭は大きい動物に使うように見えます。

そうなると?

大きい小さいは何を基準にして量っているのでしょうか?


1匹2匹…、1頭、2頭…、どっちパラ?

匹と頭で数える動物がいるのはなんで?

動物の大きさにより、匹と頭の呼び方が異なります。

では、どの動物を基準にして呼び方を変えているのでしょうか?

その答えは「人」と「馬」。

匹のルーツ

「匹」という漢字は、ふたつのものが「対」になっているものを表しており、例えば「匹敵」などが該当します。

なぜその漢字に動物を当てたの?

人間にとって身近な存在であり、移動するにも戦うにも共に過ごしてきた動物、それは家畜の「馬」です。この他にも馬は、荷車を引かせたり、農耕をさせたりと活躍してきました。

その一方で、人間は馬が仕事をしていたときに何をしていたかと言うと、その働く姿を馬の後ろから見てきました。馬の背後を見るので当然人間は馬の尻尾をみる機会が多くなります。

馬の尻が2つに割れていることがイメージとして強く焼きつき、2つに割れた尻の対を持つもの、綱に繋いで引く動物、これらの意味とも合わせ、馬を「匹」で数えるようになりました

「匹」は馬のお尻w

ちなみに、源氏物語や今昔物語集でも馬を「匹」で数えられています。ただ別の説もあり、馬が並んで走る様が「匹」の漢字に見えることから匹と呼ばれる説もあります。

頭のルーツ

「頭」のルーツはいったいどこから来たのでしょうか?

一般的に大形の動物を数える場合に用いられる「頭」ですが、明治末期から英語の影響を受けたからだと考えられています。

西洋では放牧に出した牛の数が減っていないかを確かめるために頭数を確認することから、牛は「head」で数え、それがやがて大形の家畜一般の数え方に浸透していきます。

20世紀に入ると、西洋の動物学などの論文で「head」と書かれた部分が「頭」と日本語に直訳したことが始まりとした説になります。

そして、馬や牛のような大形の家畜が「頭」で数えるのなら、当然、他の大形の動物も「頭」で数えるべきだと考え、「頭」の数え方が定着していったと考えられています。

その影響でこれまで馬の数え方である「匹」は「頭」に変化した!

匹・頭は人間や馬の大きさが基準。境目・数え方の違い

人間や馬の大きさを基準にして匹と頭の数え方が変わるため、人間の大きさに近い動物、例えば豚や羊などは「1匹」や「1頭」など、人によっては数え方が異なる現象が起きています。

曖昧な大きさの基準で決まりはない

実験動物や盲導犬のように人間の役に立つものは「頭」で数えています。学術論文などで研究対象となる動物は、種類に関係なく「個」で数える傾向があります。決まりがないため、人によってバラバラの数え方になっています。

まとめ 曖昧な基準で複雑化

ちなみに、ウサギ(兎)は現在1匹と数えることもありますが、昔は「1羽」とも数えていました。

これは明治時代以前に、仏教の教えで肉を食べる事が(禁忌)禁止とされていた時に、魚や鳥は食べても問題なかったため、ウサギを鳥として食べる為に1羽2羽としたという説があります。他にも、長い耳が鳥の羽のようだから骨格が鳥に似ているからなどの説もあります。

深くは考えずに、その動物と馬と人を比べながらだいたいの大きさで、匹と頭を使い分けましょう。動物の数え方は複雑です。


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