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新国立競技場の特徴

新国立競技場で竜巻発生「2コマ漫画」 雑学と豆知識

競技場の特徴を表すキーワードは、「風」と「木」。

木を使うことで「和の国」日本をイメージしたデザインに強調されています。「ザハ案」は近未来的でクールなデザインだったので、変更された新国立競技場のデザインは落ち着いた感じに見えます。

この新国立競技場は様々な仕掛けがしてありますが、「風」に関して気になる点があります。それは「場内で竜巻が起きないの?」ということ。竜巻の調べものをしていたらふと疑問になりました。

もやパンダ(笑顔)
国立競技場が完成パラ!日本の観光名所が増えたパラ

新国立競技場の特徴

新国立競技場には屋根がないという話でしたが、観客席の上には屋根が作られました。よかった。その屋根も完成し、コンコースからは涼しい風が吹き抜けます。

この風は、自然風を取り込んでいるのです。すごくないですか?ドーム型の競技場といえば締め切ったイメージがありますが、外の空気が中へ入り込んできます。屋根が観客席を覆うので、体感温度は10度ほど下がるようです。

さらに「気流創出ファン」と呼ばれる大型の扇風機も設置されています。っというのも、新国立競技場は建設費を抑えたために観客席に空調設備がありません。

その代わりに、自然換気で涼を取ります。送風機とエアコン…、極寒地方に住む人も五輪に来ると思うので、この人たちは暑さに慣れていないからエアコンなどの設備にはお金をかけていいと思いますが…。

エアコンを使わない代わりに扇風機になりました。その数、競技場内で185台!エアコンを使うよりも逆に高くなってたりして?


(出典:asahi.com)

最上部には風を導く大きなひさしがありますが、暑い時は観客席に涼しい風が入ります。逆に冬は冷たい風が上に逃げるよう計算されています。この他にも、霧を噴射するミスト装置を1、2階の入り口計8カ所に備え付けて、暑さ対策をしています。

新国立競技場の座席の色は人を多く見せるため

新国立競技場の座席は色が違います。複数色を使うことで、観客がたくさんいるように見せるトリック技術が使わています。一色だと、どうしても人がいないと「ガラガラ」を印象付けてしまうので、色を散りばめることで人の多さをイメージつけることができます。


(出典:cdn.mainichi.jp)

人が誰も座っていないのに、人影に見えてきますね。これはすごい発想!

新国立競技場の屋根は一部がガラスになっている理由

新国立競技場の屋根の一部は色が違います。


(出典:asahicom.jp)

画像左下部分です。中央奥の方はまだ工事が済んでいない段階の画像なので、現在は白い屋根が張られています。

前面にあるガラス屋根ですが、なぜ、一部をガラスにしているかというと、その理由は「芝生を育てるため」です。新国立競技場の下に植えるのは、人工芝ではなく、生の芝生のようです。

やはり、本物の「木」を使っている競技場なので、芝生も本物にしたかったのでしょう。正解だと思います。

新国立競技場のフィールド内で竜巻・つむじ風が発生する?

いろいろな仕掛けがある新国立競技場ですが、競技場の中で竜巻やつむじ風が起きないのでしょうか?

運動会のときにグルグルと風が回りだして、何もかも上空へ吹き飛ばしてしまうあの恐ろしい風です。

竜巻が発生する仕組み

どのようなときに竜巻が発生するのでしょうか?実は、詳しいメカニズムはわかっていません。ただ、ある程度の原因は特定しています。

竜巻と言えば、アメリカの巨大竜巻を想像しやすいのですが、日本とは少し発生原因が違うと考えられているようです。アメリカの竜巻は日本の比ではないほど壊滅的な被害をもたらします。日本での竜巻の原因を見てみましょう。

  • 風がぶつかり合う
  • 上昇気流があること

気圧などの問題もありますが、基本的にはこの2つの条件が必要です。竜巻を作るには、風がぶつかって上に噴き上がるチカラがポイントです。

風がぶつかる中で次第に回転が生まれ、この上を強い上昇気流を持った積乱雲が通過することで、 風は回転しながら上へ持ち上げられます。このときに、持ち上げられるにつれて回転の半径は小さくなっていきますが、これにより回転の速度が上がっていきます。

つまり、「風のぶつかり・上昇気流・積乱雲」が重なると、竜巻やつむじ風が発生する確率が高くなります。

新国立競技場の構造はどうなっているのかというと…。


(出典:jpnsport.go.jp)

こんな感じ。

外からの空気が通路から観客席に流れ込み、競技場の中心部に流れ、そのまま屋根のない上空へ上昇気流に乗せながら外へ排出します。これ、片面だけではなく、四方八方で同じ仕組みですよね?

加えて、「気流創出ファン」を設置しているので、風は競技場の中心に集まります。四方八方から中心に風が集まりぶつかる。そのぶつかった風を上昇気流に乗せる。

風のぶつかり。

上昇気流。

この時点で、竜巻発生の2つの条件に当てはまっているのです。もしもオリンピックの最中に積乱雲が競技場の上にやってきたら?

風のぶつかり。

上昇気流。

積乱雲。

竜巻がフィールド内で発生するかもしれません!?

「気流創出ファン」を動かさなければ、外の空気の流れが右から左へそして上の方へ一方通行に流れるので発生リスクは抑えられますが、「気流創出ファン」を使い、反対側からも風を送ることで中央部で風が激突…。

空気の流れを複雑化するとリスクが下がる

ただし、竜巻は簡単に発生させることができますが、条件が揃わなければなかなか誕生しません。例えば以下の動画。

ペットボトルの下の方に穴をあけています。そこにドライアイス?をおいて上から掃除機で吸い込みます。すると竜巻が発生。でも、ペットボトルの風の通り道を複雑にすることで竜巻が発生しにくい状態になります。

新国立競技場はどうでしょうか?

まるでペットボトルの中。

仮に竜巻が競技中に発生したらどうしますか?

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まとめ 竜巻は絶対に起きないという過信は禁物

新国立競技場はさまざまな観点から見たプロが設計をしているので、過度な心配はしなくて大丈夫だと思いますが、「絶対」はないので一応、気に留めておいたほうがいいかもしれませんね。

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