前回はオブジェクトを上下左右・自由に動かすことを学びました。しかしその移動はXYZ軸にその状態のまま移動させる方法です。
例えば、ビルや信号機などのオブジェクトがある場合、オブジェクト自体の向きを変えなければ思うようなシーンを作ることができません。すべてが同じ方向を向いているビルや信号機になるからです。十字路にこれらを配置するためには「回転」する必要があります。
Blenderでオブジェクトを回転するやり方
2Dは180度ですが、3DCGは360度存在するモデルを作ります。横・前・後ろ・下・上、すべての方向から見ても違和感のないモデリングをする必要があります。その分、2Dよりも制作時間がかかります。
しかし、一度作ってしまえば「使いまわし」ができるので便利な3D素材になります。回転をして目的の位置に配置しましょう。
Blenderを起動して初期画面を開いてください。中央には立方体があります。回転機能がないと同じ面しか見せることができません。この立方体をグルグルと回転していきましょう。立方体を『左クリック』で選択します。
回転する方法は簡単です。キーボードの『R』を押しましょう。現在、立方体を回転するスイッチが入りました。立方体の中心部から点線が伸びて、その先に「←→」マークが出現します。
このマークは「回転ができますよ」という印です。マウスをそのままグルグルと回転するように動かしてみてください。立方体が連動してグルグルと回転したはずです。
このようにしてオブジェクトを回転することで、見えなかった「面」を見せることができます。例えば、ビルを横向きに配置したいと思った場合には、ビルのオブジェクトを選択して「R」で回転させてあげればいいのです。
ビルを回転する方法
実際にやってみます。ここは真似をしなくても大丈夫です。
立方体を複製して単純なビルを6つ作りました。そのうち1つを大きくしています。
やや正面方向から見た構図です。大きなビルの下に窓があると想定して、黒く塗っています。このビルの入り口を斜め向きに道路方向へ向けたい場合は回転をします。
テンキーの『7』を押します。テンキーの「7」はトップ、つまり上から見た視点構図にするショートカットキーです。
トップ視点にかえてから回転をします。
ビルが斜めになるようにわずかに回転します。
すると、このようになります。ビルが斜めを向いたため、入り口がよく見えるようになりました。このようにして複雑な地形も作ることができます。
オブジェクトを自由に回転する方法
上記で説明した方法は、一方向に回転するやり方でした。Blenderではこの回転を、視点をかえずに自由に回転するやり方があります。
Blenderのオブジェクトにあるモンキーを追加しました。これは普通の回転です。
これは自由回転です。何が違うのか気づきましたか?矢印マークが違います。
通常の回転は「← →」ですが、自由に回転できるほうは上下左右の回転マーク+色付きで表示されています。やり方も簡単です。実際にしてみましょう。
立方体を『左クリック』で選択してください。キーボードの『R』を押します。そして再び『R』を押します。つまり、「R」を2回押してください。
すると矢印マークの色がかわったことを確認できると思います。マウスを動かしてみましょう。上下左右、自由に回転することができるようになりました。
まとめ
「R」の回転機能は使用頻度が非常に高いです。「R×2」で回転の自由度も上げることができます。例えば、上記のビルの回転も視点をかえずに回転することが可能になります。(通常は視点移動したほうがきれいに配置できます)
ショートカットキーの「R」はよく使うので覚えるようにしましょう。