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金魚の卵を孵化させる方法と育て方

卵を産んだ金魚の育て方「2コマ漫画」 アクアリウム

愛金魚を育てていたら丸い粒粒が水槽の中に出現することがあります。

これは金魚の卵!

オスとメスの金魚が水槽の中にいることで卵を産みます。せっかく生まれたので育ててみてはいかがでしょうか?


金魚の卵かわいいパラ~♪大きくしたいパラ♪

金魚の産卵時期

金魚の産卵時期は3月~5月くらいになるので、ちょうど暖かくなる季節ですね。

次に候補となる時期は9月~11月になります。この時期はこれから寒くなる季節になるので、稚魚用水槽内にヒーターがない場合には生存率がかなり落ちます。

金魚が産卵しやすい水温は20℃前後。

オスがメスのお腹をつついたり、メスの身体にすりすりしはじめるので、観察をしていると求愛行動がわかりやすいです。また、繁殖期のオスの頬には点々とした模様が出てくるので、ぜひ観察してみてください。この模様は「追星」と呼びます。オスのエラや胸ビレに注目しましょう。

オスの求愛により刺激を受けたメスが放卵します。すると、すかさずオスの金魚が放精して完了です。うまく受精ができていれば赤ちゃんが誕生します。

水槽の水草やガラスなどにも卵はつくので、見つけたらスポイトなどで取ると良いでしょう。卵をそのままにしておくと親金魚や同居人の水生生物が食べてしまいます。

また、卵には白くなるものと黄色くなるものがありますが、白は受精失敗の卵です。日に日にふやけていき、水カビなどがつくためすぐに水槽内から除去します。黄色くなっている卵は新しい命が宿っているので、次第に目などの形ができてきます。

  • 有精卵は残す …黄色
  • 無精卵は取り除く …白色

稚魚水槽のろ過装置

稚魚は泳ぎが下手です。上部式フィルターや外部式フィルター、外掛けフィルターなどは使用できません。確実にフィルター内に吸い込まれて死にます。

稚魚用水槽ではスポンジフィルターが最も向いています。

スポンジフィルターはスポンジ部分に餌がつくので稚魚が食べやすい状態をつくることができます。なお、スポンジフィルターにより水流が洗濯機のように回転していないことを確認してください。

稚魚は泳ぎが下手です。メダカよりは水流があっても大丈夫ですが、弱い水流にとどめておきます。稚魚用の水槽はなんでもいいですが、匹数に応じてある程度の広さは欲しいところです。

底面フィルターもありますが、分岐などを使いエアーポンプの量を調整しましょう。酸素が広範囲に行き届くように、緩やかに水中が動く程度にとどめます。水の動きが強すぎると稚魚が過労死を起こしてしまいます。

稚魚用水槽の水量は、10Lほどが扱いやすいと思います。ただし、ヒーターを入れる場合は原則ガラス水槽が必要です。アクリル水槽は大丈夫ですが、プラスチックケースは溶けやすく危険なのでやめておきましょう。ヒーターは安全装置のついているものを強くお勧めします。

親水槽の水換えをする

金魚が卵を産むとその水槽の中にはオスの精子が漂っているので白く濁ることが多いです。そのままの状態では水質が悪化してしまうため、金魚の体調が悪くなる恐れがあります。

金魚が卵を産んだ後は、卵を取ってから水替えをしましょう。金魚の赤ちゃんを育てるつもりがない場合には、白色の卵だけを取り除けば大丈夫です。黄色の卵はそのまま金魚が食べるか、卵が孵化してから金魚に食べられるかのどちらかになります。

産卵の数はどのくらい?

メダカは一度に数個~数十個ほどの卵をお腹に抱えますが、金魚の場合は一度に500個以上の卵を産むこともあります。多いときには5000個から1万個の卵を産むこともあります。その場合は水槽が卵だらけになるのですぐに異変に気付くと思います。

メダカは毎日でも卵を産みますが、金魚は1週間~3週間おきと数回。産み終えたメス金魚は疲れているので、オスが追いかけまわしているようなら別水槽で休ませてあげるといいでしょう。

産卵から孵化するまでの日数

夏は大丈夫ですが、冬を迎える場合にはヒーターで稚魚水槽を一定に保つようにしましょう。

稚魚が孵化する期間

  • 20℃前後で約5日
  • 22℃前後で約4日
  • 24℃前後で約2.5日

孵化した後の稚魚の餌

金魚の稚魚は、3日目以降に餌を与えます。

稚魚にはヨークサックとよばれる栄養をためる袋があるためです。その栄養がなくなる3日目くらいから餌をあげましょう。

ブライシュリンプなどをあげてもいいですが、稚魚用の人口餌でも問題はありません。ただし、人口餌は水質の悪化が早まる傾向が強いため、水が汚れたら慎重に水替えをおこないます。急激に水質を変えるとすぐに稚魚は死んでしまうので注意してください。

3か月~4か月ほど稚魚用の餌を与えたら、あとは通常の餌でも問題ありません。口に入る大きさの餌を選ぶことが大切です。口に餌が入らなければ食べることができずに餓死をしてしまいます。

金魚の針仔

卵から孵化すると針仔(はりこ)の姿を見ることができます。メダカの針子とは一回り大きめです。

メダカの赤ちゃんは卵からかえるとすぐに泳ぎだしますが、金魚の赤ちゃんは水槽の壁や床、水草などにじっとくっついているだけです。泳ぐことがないので最初はびっくりするかもしれません。

金魚稚魚の育て方「鉄則」

  • エアー量は小さくする
  • 水換えもするが水質・水温などの環境を変えない
  • 3日目から餌を与える
  • エサは砕いて朝昼晩の3回(稚魚用餌でも可)

実践!

ある日、ふと水槽を見てみると卵に気付きました。そして300匹ほど誕生した金魚の赤ちゃん。

黒く点々しているのがすべて金魚の赤ちゃんです。ガラス水槽の壁に張り付いています。人口草にたくさん卵を産んでいたのでそのまま稚魚用水槽を作りドボン!2日くらいしたら300匹ほど生まれました。

低床には親水槽のろ過フィルターの中からもってきた汚泥を敷いています。汚泥は微生物がたくさんいるので水槽の安定化を早めることができます。ただし、吹き上がってしまうデメリットあり。

それから1か月ほどの間に毎日死んでいく個体が出てきます。メダカの場合は最初の2週間に落ちやすい個体が集中しますが、メダカは大人になるのに2か月ほどです。金魚はメダカに比べて成長速度が遅いので1か月くらいは落ちやすい時期が続きます。それ以降は比較的、生存率が伸びるように思えます。

生存率が低いからこそ数百個もの卵を産む金魚。

それをすべて生かすのは難しいです。2か月後には50匹まで減りました。でも、ある日を境に突然死ぬ個体が止まります。その理由は、成長が安定してきたのもありますが、おろらく過密飼育が原因だと考えられます。

実は今回よりも前に卵を20個ほど取り、孵化させた個体がいます。こちらのグループも同じサイズの水槽で育てましたが、生存率は高く20匹のうち16匹は生き残るという結果になりました。過密なほど、死ぬ個体が多いように思えます。

10L程度の水槽の中に数百匹の稚魚があちこちで泳いでいるので、身体の弱い個体は次々と落ちていったのだと思います。つまり、現在、生き残っている個体は病気に強いということ。

また、餌不足で死んでしまう赤ちゃんも多いです。

人口餌をあげても、それが餌だと思わずに食べないのかもしれません。考えてみればそうですよね。人間の赤ちゃんもいきなり見たこともない食べ物を渡されても食べないでしょう。口に入れてはじめて食べることができると認識します。

金魚の赤ちゃんも、人口餌が餌だと気づく個体もいれば気づかない個体もいる。

そこで、金魚の赤ちゃんが持つ本能を利用します。

川に行き、水の中に入っているコケ付きの石を採取します。緑色のコケが髪の毛みたいにユラユラ揺れているのが理想です。その採取した石を水槽の中へドボン!

後は、金魚の赤ちゃんが本能で食べたいときに食べてくれます。人口餌の量も少なくしていいので、水質悪化も遅くなり生存率をあげることができます。

実は、2回金魚の赤ちゃん飼育に挑戦しましたが、「過密回避」と「自然藻の投入」でかなりの生存率が伸びました。

2か月ほどすると、だいぶ魚の形になってきます。

3か月以上すると身体の模様も出始め、泳ぎ方も活発になります。この瞬間が一番の楽しみですね。この大きさならテトラと一緒に混泳しても大丈夫!テトラを超えて大きくなったら引っ越しです。

まとめ メダカの稚魚と同じように金魚も育てやすい

ここから大人に成長するまで数匹は落ちるかもしれません。メダカとは違い、金魚の寿命は長いのであまり増やし過ぎても大変です。無理のない程度に繁殖を楽しむことが大切です。

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